|
CGの作業はとても独特で、これまでの図面作業とは、何もかも逆なのです。 線図の場合、余計なRを省いたり、狭い2本線は1本にしたりと、かなりの 時間を形状の省略にかけて来たのですが、CGで省略化をやってしまうと、 形が溶けてしまって、却って判読不能な物になってしまいます。 大切な角部には、少しRを加えてエッジを光らせたり、小さな斜面は大きな 斜面に変えたり、狭い溝は広げたりと、線図とは真逆の下準備が必要です。 CGにとって苦手なのは、4角4面のサイコロのような物体です。光をどの 角度から当てても、ただの面なので、全然立体的にならないのです。 線図とは本当に真逆ですね・・。 データは様々な形式で持ち込まれますが、3次元のPDFとe-Drawingは 駄目です。見る事しかできません。頂いても、腕を組んで見るだけです。 これぞ決定版、というデータ形式は、まだ無いのです。 2次元CADなら、DXFかDWGで頂ければ、大概の作業はできました。 2次元ベクターなら、AIかPDFで頂ければ、どうにか加工できました。 (中にはCADから出したせいで、ボロボロのPDFもございましたが) 話戻って、3次元のデータ形式ですと、メジャーな形式は3つです。 .iges、.igs (IGES形式) .(x_t)、.(x_b) (パラソリッド形式) .stp、.step (ステップ形式) これまで触れた感じですが、IGES形式は、とにかくストライクゾーンが狭い 感じで、多少おかしな箇所があると、すぐにサーフェイス状態になります。 逆に、良い状態のIGESは最高です。狭き門を通っただけに優秀です。 ステップとパラソリッドは、多少データが壊れていても、なんとかソリッドに してくれる感じがありますが、稀に、そういう箇所を線として出力すると、 線が消えます。結構恐怖です。 あと、元資料で物体が重なっている箇所なども、良く問題を起こします。 線が途中で消えたりするのは、大半がこの原因です。 良く言われる、ソリッドとサーフェイスの違いですが、作業現場では圧倒的に ソリッド状態が望ましいです。サーフェイスは面一つ一つなので、(たまに 連結していますが)ちょっとこの部品を右にずらして、という作業でも、 4000面の移動だったりして、PC作業が重くて動かないです。その場合、 なんとかソリッド化します。 まだまだ、DXFの様に安定しないですね。元の3DCADソフトが無数に あるので、一番一般的なSTEP形式でも、壊れている事が多いです。 2次元CADはオートデスクさんが最大手だったのですが、3次元の覇権は どこが握るのか、幾ら待っても決まりそうにないですね。 |
|